ビューティフル・ボーイの作品情報・感想・評価

「ビューティフル・ボーイ」に投稿された感想・評価

roro

roroの感想・評価

3.0
父親には響く映画かも。

あまり、記憶に残らない映画だった。
ティモシーよりもスティーヴカレルの演技に夢中になってしまった。
父と子の互いの強い愛情と絆でなんとか薬物依存から回復できました!めでたしめでたし 的な話を想定してたら全然違った……。父と子の絶望的なまでのすれ違いが生んだ悲劇。ちらっと出てくるフィッツジェラルドの「美しく呪われし者」がこの息子のことを的確に言い表しているよう。
Gatt

Gattの感想・評価

3.7
ドラッグと闘っていく青年と家族の物語。
沢山傷付いて、止められなくて、益々傷付いて、、。-
身近な出来事ではなく感じているけれど、実際に戦っている人々がいる。
観ていて辛い作品でした。スティーブ・カレルの優しい父親像とティモシー・シャラメの堕ちていく青年の姿がリアルだったからと思います。
成績優秀でスポーツ万能、将来を期待されていた学生ニックは、ふとしたきっかけで手を出したドラッグに次第にのめり込んでいく。
更生施設を抜け出したり、再発を繰り返すニックを、大きな愛と献身で見守り包み込む父親デヴィッド。


実話を元にした薬物依存を克服しようとする話。

やめたくてもやめられないのがドラッグの危険な所であって、一度やめたはずでもまた手を出してしまう→ハマってやめられなくなる、の悪循環で。
やめられないのなら最初からやるなって話なんだけど、やってしまったことも自分の選択だからやめるやめないも薬物で死んでしまっても全部自分の責任なんだよな。

どれだけ親が救いの手を差し伸べて、施設に送ったり電話したり家に呼んだり力になってあげても本人が変わりたい気持ちがなければ断つことはできない。
信じる信じないも大事だし、言葉より行動で示してほしい親の気持ちもわかるし、いつかは絶対断てるからと願うしか親の諦めたくない気持ちが痛いほどに理解できる。
どんな子供であれ自分の子供を愛しているのが親だ。

ニックが最初にドラッグに手を出したきっかけや心の穴が何なのかは明確には話されなかったのだが、そここそハッキリ分かればもっとドラッグから断つことの困難さへの感情移入ができたはず。
途中一回シラフになってまた手を出してしまうところから話が長い。ダレる。
【ドラッグ中毒の息子と父親の繊細な関係】
この映画には愛がたくさん溢れている。でも、上手く機能していない様子がとてもよく描かれている。
現在の映画界で最も注目されている若手のティモシー・シャラメが今回演じるのは、成績優秀、スポーツ万能の「自慢の息子」ニック。いつしか父親に対して「自慢の息子」を演じるようになり、その反動として次々とドラッグに手を出していく。父親デヴィッドを中心に、再婚した妻や彼らの子供たちからも献身的に支えられ、薬物更生施設に入所したり、大学に行ったりと自ら能動的に治療と回復に励むが、再び薬物に手が伸びてしまう。
この映画の良い所は、父親デヴィッドと息子ニックの両方の目線から物事が見えるようになっている。デヴィッドは息子が心配でたまらないし、ニックが調子良さそうに見えてもまたやっているんじゃないかと常に疑いながらに息子を見てしまうという苦痛さ、「自分が育てたのに、この子は誰だ?と思う」という素直な気持ち…最後のデヴィッドの決断は博打だけれども、理解できる。
一方、ニックも「自慢の息子」ではなく、惨めで優秀ではない自分をドラッグを通じてでしか家族に見せることができない。大好きな父親だけれども、どこかで彼を恨んでいるようにも思える。ドラッグをはじめ、あらゆる依存症は、やっぱり本当の問題から逃れるための手段でしかない。逃れ続けていると、いつしか本当の問題が何なのかも分からなくなり、結果その逃避が死へと繋がることもある。優しく愛嬌も良く非の打ち所がないニックと、父親や社会から逃れたいと思うニックという二面性をシャラメはよく体現している。今の映画界の中で、ティモシー・シャラメに苦悩する青年を演じさせたら右に出るものはいないと思う。もちろんルックスが良いから画面的には映えるっていうものあるけれど、彼が画面から去った後にも残り香がふんわりと感じとれてしまうから、どんどんニックが心配になっていく。
アメリカの若年層の死因の第一位が薬物だとは。悲しいとしか言いようがない。
断ち切れないなら最初から手をつけるべきではありませんな。。。
ichita

ichitaの感想・評価

4.0
依存症の出口の見えない苦しさに観るのが辛くなったけど、本人の焦燥感や家族のそれぞれの立場のもどかしさも伝わってくる素晴らしい映画でした。音楽も効果的。

親ができることには限界があるし、共倒れになることもあるだろう。
見守ることしかできない辛さは子を救うために必死になって奔走しているとき以上かもしれない。
戻るのはあまりにも遠い旅だ

あまりにも苦しくって辛くって観てるこっちが過呼吸起こしそうな程だった。無音の使い方が効果的すぎてキリキリする。
ティモシーシャラメ圧巻…
uminosachi

uminosachiの感想・評価

3.3
3日くらい引きずりました。
結構苦しい内容の映画でしたが、ティミーの演技力やラストで魅せる身体の痩せ細りぶりは俳優魂を感じました。
作品ごとで色々な表情を見せる彼に今後の期待が高まります。
穴が空いてしまうことって、誰しもに可能性があって、それが塞がらない類のものである場合もある。その穴と付き合っていくのが人生なのかなと大人になったから思うけど、なにかのきっかけで、その塞がらないはずの穴を一時的にでも塞げる栓みたいな存在を知ったら 人は逃れられないんだろうな。その栓が、人によっては自傷だったりセックスだったりギャンブルだったりドラッグだったりするんだろうよ。

誰も、他人の穴についてはわからない。もしあの時、一緒にいてあげたら、とか、もしあの時電話に出てあげたら、とか、そういうもしを考えても、あいてしまった穴は塞がらない。
他人は他人を救えない。そんな力は無い。自分を救えるのは自分。だけど、他人はそれを促すことくらいはできるんだろう。
誰かを救いたいけど救えないという無力感を何度も何度も何度も味わっても、まだ、あなたがあなたを救うんだよと命綱垂らすことができるのはすごいな。

ニック、一生死ぬまでシラフでいろよ。がんばれ。
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