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神と共に 第二章:因と縁のonoyameのネタバレレビュー・内容・結末

神と共に 第二章:因と縁(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

前作より脚本はあっちに行ったり、こっちに行ったりと忙しないのだが、核となるストーリーとキャラクターの魅力を引き出す俳優たちの仕事ぶりによってなんとかまとめられていた。

本作では魅力満載なキャラクターたちの魅力がさらに増していて、ラストシーンは三人が輝いて見えた。
使者三人の過去はあまりにも悲惨な運命を辿っているが、状況がそうさせたのだと語ったソンジュ神の言葉が胸を打つ。核となるストーリーは前作の儒教的価値観のオンパレードよりも受け入れやすく、お涙頂戴のストーリーより考えさせられる部分もあった。

とはいえ、とにかく!兄弟、しかも養子という設定に弱いオタクにとっては頭がクラクラするくらい素晴らしい出来で、やってくれたな……の一言。
もちろん、展開は見えてはいたのだが、だいぶ丁寧に二人の因縁を描いてくれるので驚いてしまった。
しかも!兄弟のどちらか一方なのではなく両者それぞれに罪悪感を抱かせるエピソードがあるところが素晴らしい。
つまりヘオンメクは兄との因縁とは他にドクチュンに対して罪悪感を抱く出来事があり、心を砕いていた、というのがいい。
兄があずかり知らぬところで弟もまた罪を背負っていた。そして兄にはできなかった罪の告白を弟は最後の最後に成し遂げたのだ……、というのもいい。熱い。

それと、カンニムと閻魔大王の関係も終盤に明かされる事実を踏まえると、もう一度最初から観なければと思う。次は道を誤らないようにと、千年かけて見守り続けたのだろうか。ここもめちゃくちゃ熱い。

しかし一番熱かったと感じたのは、カンニムが罪悪感を抱きながらも二人と今日まで共にいるのだと言い放ったシーンかなあ。これを踏まえて、やっぱりもう一度最初から観たい。

あとは相変わらずCGアクションが素晴らしい。ヘオンメクの喧嘩がよかった。ファンタジーやアクションの漫画の実写化は韓国でやった方がいいんじゃないか……。
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