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神と共に 第二章:因と縁のmaverickのレビュー・感想・評価

神と共に 第二章:因と縁(2018年製作の映画)
4.0
韓国歴代観客動員数10位の1230万人を達成。第1部から続く2部構成の壮大な物語だ。本作はいわば韓国版『アベンジャーズ』。韓国映画史に残るビッグプロジェクトであり、キャストも豪華でオールスター級。冥界を舞台にしたヒーロー(英雄)の話で、漫画が原作というのも一緒だ。1部の終わりから2部への橋渡し、そして本作を観終えると、かなりそのへんを意識しているのが分かる。ただ、単なるパクリでないのは明確。『アベンジャーズ』的であるものの中身は全くの別物で、本作独自の世界観が素晴らしい。1部と2部を観て話が完結する構成は面白い。話が続いていながらも、2部は違うキャラで進行するという変化も見せている。本作でこの世界観はより深まる。冥界の使者の3人にしっかりとしたドラマがあるのが良かった。冥界ファンタジーだけでなく、三國志的な要素もあり、下界と冥界、そして過去の歴史が絡むという非常に面白い内容だ。エンタメ作品として楽しめる要素は抜群。そして考えもさせられる。それぞれの登場人物を通して、罪とはいったい何だろうと考えるわけだ。罪を犯した者にそれ相応の罰を望むのは世の常。しかし、本作を観れば新たな考え方も出来るようになる。我々の世界が何だか滑稽だと思えてしまう。罪を犯した者を罰するだけでなく、許すということも我々には必要なんだなと。そう思える作品だった。韓国映画界は才能の宝庫で、1本1本がクオリティが高く良質な作品が毎年量産されているけれど、今後はこうしたシリーズ物も増えればいいんじゃないかな。こういう韓国映画、もっと観てみたい。
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