Inagaquilala

愛がなんだのInagaquilalaのレビュー・感想・評価

愛がなんだ(2018年製作の映画)
4.1
東京国際映画祭コンペティション作品。日本からはこの作品と阪本順治監督の「半世界」がコンペティション部門に出品されたが、観客賞は、例年、邦画がとることが多い。去年は大九明子監督の「勝手にふるえてろ」が観客賞を受賞したが、この作品も同じような、こじらせ系女子が主人公の作品だ。観客賞は結果としては、またまた邦画の「半世界」が受賞したが、自分的には、この「愛がなんだ」に、ひとり観客賞を進呈したい。

今泉力哉監督が角田光代さんの原作を映画化したものだが、主人公のダメダメ女子ぶりが、いま風のリアリテイをたっぷり盛り込んで描かれていく。ヒロインを演じた岸井ゆきのの演技が光る。ひとつ間違えばストーカーとかサイコパスとか呼ばれるような、彼氏が生活の全てという女子の姿を見事に演じきっている。主人公山田テルコには、眩しく映る塚越すみれ役を演じる江口のりこのぶっきらぼうな好演も光る。
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