不確かだから、愛おしい
28歳の平凡な女子、テルコ(岸井ゆきの)は、ひょんなことから出会った守(成田凌)に激しい恋心を抱く。頻繁に会うようになった二人だが、恋人同士でもない奇妙な関係が続く。やがて仕事もクビになり、守に会うための時間を全て捧げるようになったテルコに対し、守はテルコより年上のすみれ(江口のりこ)に好意を抱くようになる…
というお話。
仕事を放っても好きな人に会いに行くテルコのダメさに最初は呆れながらも、だんだんと羨ましくなっている自分がいました。自分は恋愛体質ではないので。
テルコの同僚の「みんなどこかで諦めてるから社会は回っている」というセリフは恋愛に対する考え方をおおよそ二分にするものだと感じ、印象深かったです。
しかし、愛ってホント漠然としてますね。「これって愛？」と感じても自分が否定すれば愛ではなくなるし、逆に自分が愛と感じていても、端から見れば狂気に映ることもあるし。
その不確かさに対して悩み、もがき、答えとされるモノを見出だそうとするところに人間味があるのでしょうね。
でも、やっぱりあそこまで心酔する気持ちは分かりません。
ちょっと自分に対して不安に思うのでした。
愛って、なんだろうな。
