ちくわ

愛がなんだのちくわのネタバレレビュー・内容・結末

愛がなんだ(2018年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

「好き」という感情は、人間の原動力そのものであるが、一方で益体もなく狂気にさえもなる。
あるアイドルを応援してかれこれ7年になる。現場で仲良くなったアイドルオタク達は、熱量はまちまちではあるが、何の見返りもないのに皆推しのアイドルを喜ばせようと躍起している。中にはCDを100枚単位で購入したり、平日の真昼間のイベントも欠かさずかけつける狂気の沙汰とも思えるオタクも少なくはない。
テルコとアイドルオタクの「好き」は、様子は違えど、不憫で報われないという本質は変わらない。決して褒められたものでなくもっと賢い生き方だってあるだろうけど、この「好き」という感情まで否定してしまったら我々はきっと路頭に迷い死んでしまうかもしれない。この映画は恋愛映画ではなく「好き」の尊さを高らかに謳った人の普遍的な喜びを描いた映画なんだと思った。

という暑苦しい感想を語ってはいるものの、ラストのあのシーンがゾウの飼育員でなくプロ野球選手だったらカタルシス半端なかっただろうなーって思ったりもしました。
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