saorino

愛がなんだのsaorinoのレビュー・感想・評価

愛がなんだ(2018年製作の映画)
4.3
本日、角田光代×今泉監督×東大准教授のトークショーを交えた試写会@東大にて鑑賞。貴重なお話をたくさん聞けたので、メモを残しておきますね。

・20年前の恋愛観と、今の恋愛観は違う?
「20年前に原作を書いたときは、尽くすタイプの女性になっちゃダメよという意見が多い時代で。でも蓋を開けてみると、実際にダメよって言ってる人は少なかったんですよね。意外とみんな、照子側の人間だった。けれど今は、関係にスマートさを求める人が多い時代。だから映画もヒットしないのでは、と思っていたんです。でもヒットした!ということはもしかして、今の時代も照子側の人間って多いけど、周りに言えないだけなのかも。」(角田光代)

・所有するという欲望を描くなかで。
「好きな人を手に入れたいという欲望を持った人たちがつぎつぎと脱落していく中で、照子だけがさんさんと輝いている。なぜマモちゃんになってないんだ、わたしは、という欲望を最後まで携えて。これは虐げられた女の話じゃない。マモちゃんとすみれさんが敗者にさえ見えてくる。」

・恋愛関係にはちょっと上下があるよね。
「互いの天秤が上がったり下がったりするたびに、セリフや態度が変わってくる。ベッドシーンは、まさにその関係性の揺れが絶妙に出ている。」

−−−−−−−−−−−−
その他、恋愛観の話で盛り上がったのですが、終着点がないため割愛させていただきます笑。恋愛について考えるとっても素晴らしい機会をいただき、ありがとうございました。

めちゃくちゃ丁寧に繊細に作られた映画でした、ホントに。

この映画の感想を聞いて回っていたとき、職場の同僚は「セフレの話だよ」と言い、SNSで見かけた人は「片思いの連鎖で救われない話」と言い、別のある人は「まるで理解できない恋愛依存」と言っていて。こんなに観る人の恋愛観に左右される映画ってあるのか、とちょっと感動すらしました。

ひとつだけわかったのは、恋愛観はバラバラでも、人間はみんな寂しくなる生き物なんだなということ。考えれば考えるほど出口が見えなくなるけど、きっと未来は明るいと信じて恋愛しましょう、みなさま!