李

愛がなんだの李のレビュー・感想・評価

愛がなんだ(2018年製作の映画)
4.1
予告でこれ私絶対好きなやつだ〜と思いつつ、本屋に行って小説買おうかな〜と何度か迷いつつ、特に何もせずに結局レンタルで観ることに。本当に愛がなんだ、って感じの映画だった、🐘🍲🚬 あまりのリアルさが痛々しすぎて心がしんどい、、こういう余韻が後引く恋愛作品を作れるのが邦画の強みですよね。ありがとう日本。

片思いは誰もが経験したことあると思うけど、私は結構自分に矢印が一切向いてないと分かるとすぐに冷めちゃうタイプなので、登場人物に共感はあんまりできないし、なんなら少しイライラする。ふとした日常を切り取ったような映像と共に描かれる、無意識に女性を振り回すめちゃめちゃタチの悪いマモちゃんと、それに見事に振り回され彼に執着し始めるテルコ。彼からの電話には秒で出て、職場にいると嘘をつき、すぐに駆けつけ、執事の如く何でもする。傍から見たら「すぐに関係切った方がいいよ」って思うような関係性だし私の友人が仮にこんなことしてたら絶対止めると思うけど、やっぱり自分の気持ちはそんな他人の言葉でどうこうできるもんじゃない。自分でも心のどこかで何やってんだろ、とかただの都合良い女じゃん、とか分かってると思うんだけど、少しでも相手の視野に入りたいからこそ尽くしちゃうんだろうな〜 今の関係性を崩したくないから一切アクション取らない感じとかもリアルで。お風呂でツノ作ってニコニコし合うシーンとか、追いケチャップとか、ベッドで足蹴り合うシーンとか、2人のラブラブシーン(?)がめっちゃ好きニヤニヤしながら見てた(笑)

しかしだ。全くマモちゃんは彼女に見向きもしない。都合の良い時に電話し、抱いて、「魅力的」とか言ってくるくせに。なんなら目の前で自分の好きな女性との会話を見せつけ、「俺のことを好きじゃなくてよかった」なんて言い出す。胸が痛いし有り得ない極まりない。成田凌の、テルコの前とすみれさんの前での表情の使い分けが上手くて尚更ね、、全然違うもん別人。まあ私ならすみれさんとの会話を見せつけられた時点で号泣しながら即帰宅するけどな〜 その場にいられるテルコは本当に強いと思う。あと、テルコがマモちゃんのことを好きだからこそ相手の言葉一つ一つに敏感になって自己否定感からくる嫌味みたいなものを返しちゃう時結構強い言葉で返すのやめて〜〜〜(;;)って劇中ずっと思ってた(;;)

そして、他の登場人物、仲原くんと葉子。マモちゃんとテルコの性別逆ver.のような2人。私は葉子みたいな女性が苦手だから正直結構ん??ってなった。あちこちでフェロモンを振りまく八方美人タイプ(予想)。彼女もテルコと同じように、時には寂しさを感じて時には孤独にもなれる人間なんだけどね。振り回された挙句、仲原くんが涙を目にいっぱい溜めながらテルコに心情を吐き出すシーンなんて胸が痛すぎて、、、振り返って幸せになりたいっすね、って言うシーンなんてもう、しんどすぎるよ〜、、、

みんなみんな感情の一方通行。誰もが誰かに傷つけられ、自分も誰かを傷つけてる。正直言って誰がどうすれば良いのか正解なんて分からないけど、恋って自分を良い方へも悪い方へも人を変えてしまうパワーがあって、大変で愛しくて切ない。片思いなんて残酷なシステムなければいいのにね。そして、愛って一体何なんなんだろうか。。できれば自分自身がこの作品に共感する日が来ないと嬉しいなあ、笑
私も(恋愛面で)幸せになりたいし、煮込みうどんがとても食べたくなったわ〜〜飯テロ〜〜😩
李