Chika

銃のChikaのネタバレレビュー・内容・結末

(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

虹郎とジャルジャル後藤さんと武監督のトークイベント付き上映にて鑑賞。

銃を拾ったことにより変わっていくトオルを演じた虹郎はなかなか良かったと思うけど、モノクロに助けられていた部分もある気がする。たった数分しか出ていない虹郎の父親である村上淳さんは、電車に乗って来た瞬間にやばい奴来た…と身構えてしまう程だったので流石だなと。虹郎は元々目が印象的だから、もっと内からの変化を見たかった。

リリーさん演じる刑事はトオルとの接触の仕方を誤っていたような…「動物の後は人を撃ちたくなるものなんですよ」なんて言ったら、試してみたくなる人がいてもおかしくない。

鑑賞後改めてあらすじを読んでみたけど、青春を謳歌してると言えるのか…?笑 拾う前の日常がわからないのでここは何とも言えない…

トオルが電車で人を撃った瞬間モノクロからカラーになる演出は凄く良い。でも何故このタイミングでカラーにしたのか?そもそも何故現代の話でモノクロなのか?という疑問が浮かんでいたところ、全く同じ疑問を持った方が質問してくれたのでお話を聞くことが出来ました。(こういう時挙手する勇気がない…)
原作でこのシーンが出てきた時、撃った瞬間「その時、世界が変わった」(正確ではないです)という一文があるようで。それを映像でどう表現するか考えた結果、最初からモノクロにして、人を撃った瞬間にカラーにしよう、ということになったそうです。

因みにこのシーンの前日が後藤さんと虹郎のシーンで、虹郎は後藤さんに「明日親父を殺してきます」って言ってたみたいです(笑)
作品上の後藤さんとの絡みも好き。酔っ払った上での発言だけど冷や冷やしてしまいつつ、トオルに困惑する後藤さんが少し面白く思えて。

トオルが住んでいたアパートは虹郎の希望で撮影期間実際に住んでいたとのこと。監督はそういうことを頼んだりはしないけど内心そうしてもらいたい気持ちはあるから、役者さん側から言ってもらえるのは嬉しいようでした。私もそういう話が聞けるのは嬉しい。

虹郎はちょっと飄々とした雰囲気もあるけど、ビートルズ好きな後藤さんの為にビートルズTシャツを着てきたり、M-1決勝を控えた後藤さんの為に何故かガチャガチャをプレゼントしていてやはり可愛い。アリスちゃんの役については「トオルより難しい役だと思います。トオルについては沢山書いてあるんですよ。でもユウコについてはあまり書かれてないので」とこの場にいないアリスちゃんを立てる話をしたり、退場の時は被っていた帽子を取ってお辞儀していて何気ない所で印象アップしました。今後も虹郎が出演する作品はなるべく観ていきたいです。
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