mura

銃のmuraのレビュー・感想・評価

(2018年製作の映画)
3.8
男は拳銃を手に入れたから壊れたのか。いや、もともと壊れていた男が拳銃を手に入れてしまったのか。

偶然にも拳銃を手に入れた男。そこから世界が変わる。拳銃を持つことによって生じる不安や恐怖、また刺激に魅了されていく。そして拳銃を持ち歩くようになる。

さらに拳銃を持つことにより、男は欲望をむき出しにしていく。とくにふたりの女に対して。心と体の欠損を埋め合わせるように。

モノクロの映像に男の独白。スタイリッシュともいえ、村上虹郎がうまくハマる。また、広瀬すずとまったく違う路線を歩む広瀬アリスも深く印象を残す(ドラマ『ハラスメントゲーム』もいい!)。そして日南響子が…美しい。裸も(笑)

村上父子の競演からはじまるラストシーンは、映像の転換も含め、なかなか見ごたえがある。

で、余計なことだけど、拳銃を手に入れた男の話となると、どうしても『トカレフ』を思い出す。そこで、久しぶりに見てみた。やはり『トカレフ』は別格。本当におもしろい。
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