原作ファンが原作通りじゃないと感想しているのが面白い映画だ。リアリティを重視しているのが気に食わないのだとか。
劇場で実際に見るとたしかに原作通りとはいっていない。
しかし見どころはある。
モンハンの世界観をベースに展開しようとしているのは、米軍のチームの連帯感・過酷なワイルドライフ・極限アクション・オーバーテクノロジー批判・戦士の矜持…などなど。
それらは私たちのリアルを構成するものだ。
しかし、モンハン原作だとそれらは、少なくともストーリーの形では存在しない。存在しないのでフィクションするしかない。モンハンもまたフィクションなので、フィクションをフィクションすることになる。
結果、リアリティを担保するものがフィクショナルに挿入される必要があるわけで。
瀕死になったらアイルー担保部隊がベースキャンプに運んでくれるってのは、「リアリティ」の犠牲になっている。
原作を遊んだことのある私としては名作や傑作とは言えないけれど、『バイオハザード』シリーズと似たような意味で、面白くはあった。