スギノイチ

怪談残酷物語のスギノイチのレビュー・感想・評価

怪談残酷物語(1968年製作の映画)
3.5
どっかで見た話だと思ったら「累ヶ淵」か。
お馴染みの怪談映画をエログロで汚飾した珍品だが、確かに「観客を不快な気持ちにさせる」という意味では成功作といえるかも。
直接的なショック描写の他、『ジョンとメリー』ばりにモノローグが多用され、登場人物たちの汚い本音が錯綜するのも特徴。

欲望だらけの醜悪な人間しか出てこないが、特に、呪いの根源となる金子信雄の不知火検校モドキはハマりすぎ。
田村正和も演技は拙いが、いつも居心地悪そうでピカレスクになりきれない半端な若造が不思議と合ってた。
そして川津祐介、『昆虫大戦争』と同年の出演作がコレとは中々の選球眼。
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