horahuki

エスケープ・ルームのhorahukiのレビュー・感想・評価

エスケープ・ルーム(2017年製作の映画)
2.6
マーウィン邸からの脱出!!
死刑囚5人をデカイ屋敷に閉じ込めてリアル脱出ゲームをさせ、それを監視カメラで見守ったりちょっかい出したりするデスゲーム系ホラー。

これはオモンナイですね…。
一応、今年の劇場公開作でチェックはしてたんですが、東京とこちらで公開時期がズレてて完全に見に行くの忘れちゃった作品です(笑)これなら見に行かんで正解でした(^_^;)

死刑囚を減らすために年に一回デスゲームをさせる社会が舞台という、偶然にもちょっと前に見た『おだぶつTV』みたいな設定。そしてその妥当性には以後一切触れないという、これまた既視感のあるぶっ飛び具合。今年はネバダ州が降りて参加者が減ったらしいのですが、その話にも特に何かあるわけではなく…。ネバダ州は人権に手厚いとか何かあるんかな。

このマーウィン邸から40時間以内に脱出できれば、刑の執行は免除されて自由の身になれるのですが、まぁ死刑囚だらけなのでちゃんと協力するわけでもなくバラバラになっていっちゃうわけです。でも、各刑務所を代表するワルを集めたとか言ってた割にはみんな大人しい(笑)口ではデカイこと言ったり、横暴な態度をとったり、争ったりしつつも、ヒントを見つけようと協力してるし(^_^;)

そんで、今回のゲームには主催者側の思惑があって、それがミステリ的な要素を生み出してるのですが、この設定のせいで、脱出ゲーム本来の趣旨(このゲームが行われる社会的必然性)が宙に浮いたままとなってしまい、表層的なドラマしか生まれず、重みがないんですよね。肝心のミステリ要素も、その設定が出た時点でカラクリがある程度わかっちゃうレベルの稚拙なものだし。

しかも、脱出ゲームあるいはデスゲームとしての醍醐味である騙し合いとかバイオレンスが中途半端なところで落ち着いちゃってるから、単純にゲームとしても面白くない。邦画で良くあるアイドル主演のデスゲーム系の映画(人狼ゲームとか)の方が面白いというね…。本作はオッサンとオバさんしか出てこないから絵面的にも見どころないし。

あと暴力描写が優しいんですよね。何かで殴る場面でも、「ドンッ!」じゃなくて「トン…」くらいの動作しかしてない。何でそんな弱々しい打撃で倒れるの…。刑務所を代表するワルが聞いて呆れますね。脆すぎ。

そんな感じでハマりませんでしたが、最低最悪に面白くないってわけでもなく、それなりに楽しめたところもあったので、下げ下げだったハードルは上回りました(笑)

あと本作関係ないけど、大量の亀型触手モンスターが島民を襲うポンコツホラー『血に飢えた島』がDVD化されましたね!今年5月のカナザワ映画祭で見て面白かったからもう一回見たかったんですが、VHSがうん万円するレアソフトだったので単純に嬉しい♫多分買います!
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