すずや

永遠に僕のもののすずやのレビュー・感想・評価

永遠に僕のもの(2018年製作の映画)
3.9
原題がel angelで邦題が『永遠に僕のもの』。意味を少し変えてきたからどうなのかと思ってたけど、より直球的なカルリートスの行動表現を意味してた。

目が映し出される序盤と終盤が好きだ。

自分は泥棒に生まれつき、なににも縛られない存在であるという。そんな彼の辞書に「不可能」という言葉はきっと存在していないだろう。
でもそんな彼が初めて縛られることを是としたのがラモンである。(あれ、よく考えたら一目惚れだったんだな)
今になって考えてみると、カルリートスの行動は全部ラモンに起因していた。
ラモンを繋ぎ止めるために、手に入れるために、彼は何だってする道を選ぶ。そんな描写がひどく悲劇的で、また芸術的で、美しい。なんのために殺すのか。それは愛のためだった。

『永遠に僕のもの』。自分のものにならないなら、誰のものにもさせない。そんな決意の溢れ出た彼の瞳が映し出されたシーンは、なんとも表現することのできない美しさだった。

パンフレットが素敵。
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