阿飛

永遠に僕のものの阿飛のレビュー・感想・評価

永遠に僕のもの(2018年製作の映画)
3.7
色使いと質感が良いです。鮮やかでしっとり。
木材、下着、札束、盗品。ペタッとした手触りが伝わってくるような映像に魅了されます。
オープニングとエンディングの構造、タイトルの出し方は大好き。
君の名前で僕を呼んで、に少し似ている気もしなくはないですが。

「生きてるんだよ」というセリフが印象的です。生の確認としての窃盗。
行為に意味があって、結果には全く感心を示しません。所有欲があるというのともまた違う。
いっぱい盗もうとするのも、成果物が増えるからではなくて、行為をしている、生きている実感が延びるから。
そんななか、僕のものにしたいものがある。それだけは特別です。
何で裏切るのだろうと思いましたが、あそこにラモンがいれば誰のものにもならないからですね。それなのに出てきちゃうから。

原題がEl Angelなので神はどこかなと探しますが、そういう深い意味はあまりなさそう。元ネタの美少年が「黒い天使」などと呼ばれていたのに忠実にしたのでしょうか。
ロレンソ・フェロのまだ幼い体が天使感あって良いです。
阿飛

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