逝ったかぴー

永遠に僕のものの逝ったかぴーのレビュー・感想・評価

永遠に僕のもの(2018年製作の映画)
4.6
実話が元になっているみたいだけれど、鑑賞後に調べてみると映画のカルロスのイメージとは全く違う印象を受けたので、これから観る人は事件を調べないで観た方が偏見なく見れると思う。

まず画が通して綺麗だった。ビビットな色合いが多彩に使われている一方で全体的にくすんでいて、そのコントラストが素晴らしい。柄物シャツが所狭しと並んでいる古着屋のような印象。

後はなんといっても邦題が良かった。原題はEl angeloだが、自分の中では邦題の方がしっくりときた。カルロスの生き様をぴたりと表す秀逸な邦題。

ただ、見所が美少年のBLであるように謳っているがそんなことはないのではないかなと。彼が欲しいものは欲しい。もう手に入れたものは要らない。そこにたまたまラモンも含まれていただけだっただけのことなのだと思う。

結局、最期まで誰もカルロスを縛ることはできなかった。題の通り彼自身は永遠に彼のものだったのだろう。

自由気ままに生きて、平気で嘘をつく。彼の中で親も友も他人も金も銃も全てが等価値。ただ一貫して楽しさを追求して生きる彼の生き方が美しく、心に刺さる作品だった。

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