けーはち

永遠に僕のもののけーはちのレビュー・感想・評価

永遠に僕のもの(2018年製作の映画)
3.5
アルゼンチン犯罪史上最も有名な殺人犯であり「死の天使」とか「黒い天使」などと呼ばれた美少年殺人鬼を描くスペイン/アルゼンチン映画。

主人公カルロス(カルリートス)を演じるのは「南米のディカプリオ」と称されたロレンソ・フェロで、甘いマスクに少年らしい程よく細く柔らかそうで色素の薄い身体。彼を魅せる映画だと言って過言ではない。「他人のものという概念はない。生まれついての泥棒」と自称し、不法侵入した家で音楽をかけ踊り狂うなどの茶目っ気がある点、凶暴さとは無縁なのに銃を持つと何となく撃って殺したりする、罪の意識や後ろめたさ・不安などの感情が欠如している無邪気な天然サイコパスっぷりが恐ろしくも強烈だし、男らしい相棒との同性愛一歩手前関係が非常に少女漫画(というかボーイズ・ラブもの)的で非常にロマンチック。ちょっとシュールなダサカッコE演出なども見もの。