緊急ダイヤルのコールセンターで働くアスガーのもとに奇妙な通報が入る。断片的な情報しか得られないがどうやら重大事件らしい……。
通報者、別部署の司令室、パトカーなどと、アスガーとの間での電話のやり取りのみで話が展開する。徐々に明らかになっていく事件のようすから、さまざまな想像をするのだけど、それ自体が主人公の置かれた状況を追体験している感じになっている。
どこか歪な正義感を持っているように描かれるアスガー。いまは謹慎中？ 普段は別の仕事をしている？ 何があってここに来ることになった？ 事件とアスガーの境遇の両方で奇妙な部分があり、真相が気になる……。良いつくりの作品だった。おもしろい。
