一人のオッサンを引きで撮ったりドアップにしたりしてるだけなのにちゃんと映画になるのかと感激。緊迫したオッサンの隣で、呑気に何かをむしゃむしゃ食ってるフォーカス合わない第二のオッサンに笑ってたんだけど、フォーカス合った瞬間はもっと笑った。
こういう奴嫌いだよね人類代表の主人公、物に当たり散らしたり裁判がどうのこうのというくだりから問題児なのは理解できていたけどここまでとは。協調性がなく他人を見下した態度、誰でも自分の思い通りに動かしたいっていう性格に正義感よりもサイコパスみを感じた。無意味に連絡して業務妨害したり、犯人を刺激したりと、主人公の冷静さを欠いた暴走加減はプロからは程遠いし若干迷惑気味でイラッとしたが、真相が解明された時はザマミロとスカッとした(お前も性格悪いよ)。
そんなこんなで主人公の嫌な奴ぶりにほとほと呆れ果てていたものの、心情の移り変わりが映し出されるというまさかの最後の展開に一気に引き込まれた。スリラーと思わせておいて主人公の再生を描くヒューマンドラマだったのか…本当に良くできてるよ。最後のコールはご遺族へ、かな。
