バルバワ

THE GUILTY/ギルティのバルバワのレビュー・感想・評価

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)
4.3
バルバワの隠れシネシタン活動!

※説明しよう!隠れシネシタンとは映画禁止法、略して禁映法の発令をした嫁の管理下に於いて隠れシネシタン鉄の掟三ヶ条に遵守し、こそこそと映画館に足を運ぶ活動のことである!

隠れシネシタン鉄の掟 三ヶ条
其の一 、鑑賞日は有給を使うべし
其の二、鑑賞映画は午前中に一本にすべし
其の三、鑑賞後は適当に理由をつけて速やかに帰り育児家事に励むべし
其の四、急に早帰りできた場合、時間に応じ午後に映画を鑑賞しても良し ←NEW!

この鉄の掟 四ヶ条を遵守し罪悪感背徳感を軽減しながらこそこそと映画館に足を運び鑑賞致しました。

いやぁ…事件は緊急コールセンターで起きているんじゃない、現場で起きてんのにコールセンターから離れられないんだっ!!!!

あらすじは警察の緊急コールセンターで嫌々働くアスガーの元に誘拐されたとおぼしき女性からの電話が入り彼は電話越しに事件を追っていく!…的な感じです。

今作はワンシチュエーションの映画で舞台は緊急コールセンターから動きません( 『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』を彷彿したり)。なので我々は主人公の警察官アスガーの電話越しにやさぐれたり、怒鳴ったり、ぐったりしたりする様子を観ることになります。

つまり凄惨で無残な事態が現場で起こっていても彼はただ聞いているだけで手を出すことができません。これは映画を観ている我々と同じ構図で歯痒く感じているアスガーの心情に共感できるような仕組みになってました。

このアスガーは今までは警察の最前線で働いていて"ある出来事"により今の警察署内の緊急コールセンターで働いているのですが、すぐイライラして物に当たったりして悪い意味で直情的なのです。特に元相棒の警察官に対しての上から目線っぷりや電話相手をバカにした笑いかた、コールセンターの同僚に対しての態度は最悪でした。

それもこれも彼の自意識や"ある出来事"に対しての当事者意識の希薄さからくるものです。
物語の終盤彼はある人物を通して自分の見たくない部分と向き合い、図らずも彼がその人物と鏡像関係になります。

そして私は今作を観て仕事は電話だけでの応対で相手を決めつけたり、勝手なイメージで伝聞しちゃいけないな、と思いましたね…。

観た後はちょっと気が重くなりましたが、めちゃめちゃサスペンスな展開が続き面白かったです!
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