しちれゆ

THE GUILTY/ギルティのしちれゆのレビュー・感想・評価

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)
3.4
緊急通報指令室のアスガーがかなりいやなヤツ…今は左遷の身だけど返り咲きのために工作中「オレはこんな所にいる人間ではないのだ!」と思っていて口の利き方も傲慢。イーベンの件に夢中でほかの電話には「あとにしろ」的対応って…
そしてついには2人が「好きよ」「オレも」というのに至っては はあ?!?!会ったこともないのにエロス発生…
顔も知らない相手に「なんか感じいい」と妄想する出会い系SNSに通じるものがあるなぁ。

で結果アスガーの根拠のない思い込みがマチルデの悲劇に繋がってしまう。アスガー本人はこの事件のおかげで自分の罪と向き合う覚悟が出来た訳で、ひとりよがりの正義で他人を引っ掻き回したアスガーが人生仕切り直しをする一方イーベンは物の数に入らない弱者としてまた犯罪者として生き続けるしかないのがなんとも割り切れない。
因みに″蛇″とは旧約聖書創世記で禁断の果実を食べるようエバを唆した悪の象徴であり、これがヨーロッパ社会には当たり前に浸透していることを再認識する。
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