ワンシーンチラ見させられただけで今でもドキッとし、何度観ても飽きることのないキューブリック映画の秘密がこれ観るとよく分かる。極限まで徹底的に完全主義が貫かれてるだけっちゃだけなんだけど、創造の秘密ってやっぱりそんなことだろう。けどこんな中学校副校長の10倍くらいの雑務激務を30年もやらせ、しかも幸せだったと言わせるなんてことを何故キューブリックが出来たのかはこれ観ても分からない。やっぱりいわゆる映画への愛の力なのか？俺はあの顔の力だと思う。あの風貌はシスの暗黒卿だと思う。『キューブリックに愛された男』 と続けて観ると一体何人手足代わりに酷使したんだと思うけど、誰よりも酷使されたのはキューブリック自身だったようで、死因はどう見ても過労死、血も涙もない雇い主は映画、ということだ。元スタッフ、じゃなく世界一のキューブリックファンによると言いたい献身と愛の記録。
