青山

ハロウィンの青山のレビュー・感想・評価

ハロウィン(2018年製作の映画)
3.5

1978年、カーペンター監督の『ハロウィン』から40周年ということで製作された、オリジナルの無印の『ハロウィン』のリブートというよりは続編、というより2018からのアンサーソングのような作品でありました。
というのも、オリジナルを踏襲したクラシカルなスラッシャーの雰囲気と、現代だからのオリジナルと対照的な物語の作り方のバランスが絶妙なのです。


冒頭の、絶対に喋らない男マイケルの存在感とあの印象的なテーマソングとキュートなオープニングクレジットはまさに『ハロウィン』でありまして、テンション上がらんわけにはいきますまい。
また、結構音でビビらせる演出もありましたが、それだけじゃないマイケルの佇まいの不気味さとかもしっかり出てて古き良きホラーらしさを味わえます。

一方で今風な要素としてはやっぱり主人公のキャラ付けでしょう。
なんと主人公はオリジナルの生き残りの少女ローリー。現在は孫もいるお年になっていますが、マイケルに復讐するために筋トレしながら生きてきた最強ババアなのです。サラ・コナーとかシガニー・ウィーバーみたいなイメージ。
そして彼女の娘と、孫のキラキラJKも主役格で、女系三代vsマイケルという、まぁイマフウなお話になってるわけですね。だからローリーとマイケルの戦いはホラーというよりアクションに近いくらい対等に描かれてます。
これ、まんま今の世の中の流れのようですよね。とか言っちゃってあんまよく分かってないけど。
個人的には、馬鹿な若者たちの性事情と殺人鬼無双の殺戮劇が好きなのでその点で正直物足りなさはあったものの、クラシカルなB級ホラーを現代の器に注ぎなおしたのは素晴らしいことなのかもしれませんね。

見終わった後、もちろんハロウィンのテーマを聴きながら帰りましたよ。そりゃあ......。
青山

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