2049

ハロウィンの2049のレビュー・感想・評価

ハロウィン(2018年製作の映画)
3.8
78年、ジョン・カーペンター監督によるスラッシャームービーの正当続編。
リメイクだと思って見ていて途中からどうやら続編らしいということに気づく。1作目の78年版は恥ずかしながら未見。1作目を観ていた方が確実に楽しめると思うが、シンプルなストーリーなので未見でも問題なく鑑賞出来た。

前作にて生き残ったローリーが、再びブギーマンが現れることを確信し、40年間ひたすら戦闘訓練を積んできた最強ババアとなって再登場。
ブギーマンことマイケル・マイヤーズはハロウィンの前日に輸送車の運転手を襲いあっさり脱獄。死体の山を築きながらローリー達へと忍びよる。

本作の面白いところは、ホラー映画でありながら、バトル映画であるという点ではないだろうか。前作からのファンには非常に嬉しい設定であり、手に汗握りながら楽しめることは間違いない。
前作は未見だが、おそらく悲鳴をあげて逃げ回っていたローリーが逃げることなく、ブギーマンを迎え撃つほど強い(ヤバい)ババアに変貌を遂げているのだからバトル映画として充分成り立っている。

終盤で、屋根から落ちて動かなくなったローリーから一瞬ブギーマンが目を離したら居なくなっている、というシークエンスがあるが、普通逆だよねそれ、と思いつつ、しっかりと構築された緊張感を持ってローリーが居なくなるので笑いそうになる。

恐怖描写や残酷描写も楽しいシーンばかりで飽きさせない。正に【ブギーマン】のように突然現れ狙った人間を容赦なく血塗れにして殺してしまう無機質な大男というのは、確かにインパクトが強く、猛烈な恐怖を与える存在だ。
“何を考えているか全く分からない”というのは非常に恐ろしいことだ。コミュニケーションを取ることが出来ずマスクによって感情を読み取ることも出来ない。人間は理解出来ないものに対して恐怖を抱くものだが、マイケル・マイヤーズはその“分からない”の極致のような存在なのだ。

個人的にはジュディ・グリアのあるシーンがあまりにもカッコよすぎて、そこだけで観て良かったと思える良作。

マイケルが逃走して犠牲者が数人出ているにもかかわらずパニックになるからという理由で公表せず、死体が増えていくという展開はどうなんだとも思うが、ホラー映画は恐怖シーンや残酷描写がしっかり描かれていれば及第点ではないだろうか。

続編の製作も決定しているようなので期待して待ちたい。
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