えむ

ロケットマンのえむのレビュー・感想・評価

ロケットマン(2019年製作の映画)
4.0
過去SNSに書いた感想をサルベージ。

派手なミュージカル仕立てで特殊効果も使い、ある種のファンタジックな作りをしてるけど、描かれる内容は挫折や苦悩や愛憎やドラッグととてもリアル。

同じスクリーンで観ていた60代の男性がその人生を載せた歌に鼻をすすってたのが印象的だった。
ホンモノはそれだけで心に響く力があるものだ。

ジョンがお父さんに逢いに行くシーンがとても切なくてやり切れないし、エルトンを本当は少しも顧みてなどいないジョンリードには本気でムカついちゃう。


この物語では、LGBTQを扱っているけれど、テーマは決してそこじゃない。

何処にでもいる人、私たちと何ら変わらない、「愛を求める人」の物語でしかないし、もちろんそこには優劣や階級もない。

エキセントリックな見た目に惑わされず、偏ったイメージや食わず嫌いを捨てて、多くの人が観てくれたらいいと思う。
えむ

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