あくとる

ロケットマンのあくとるのレビュー・感想・評価

ロケットマン(2019年製作の映画)
3.5
「エルトン・ジョンといえば『キングスマン:ゴールデンサークル』で、はしゃいでいた人…あ、本業は歌手…」というくらいの認識な門外漢です。

登りながら堕ちていく。
スターの孤独。
真の理解者の存在。
ボロボロになっても底から這い上がる。

何より驚いたのがタロン・エガートンの歌唱力。
実在の天才を演じるのは相当プレッシャーでしょうが、歌の巧さと言い、勿論演技と言い、バッチリだったと思います。

ヒップホップ好きとしてはATCQのSolid Wall of Sound(エルトンは客演もしている)、Wu-tang(Raekwon)のKiss the Ringのサンプル元を発見して「おっ!」となったり。





こじんまりと綺麗に収まっており、特に文句の付け所は無いくらい上手くできてはいる。
しかし、爆発的な何かに欠ける。
正直、『ボヘミアン・ラプソディー』の焼き直しと見えなくもない。

伝記物はしょうがないのかもしれませんが、意外性に欠けるストーリーがずっと続くように感じてしまい、少々退屈しました。
エルトン・ジョンと彼の曲への思い入れによって、評価は分かれそう。
決して出来の悪い作品ではありませんので、『ファンオンリー』ということでは無いのですが…。