ショウコ

3-4x10月のショウコのレビュー・感想・評価

3-4x10月(1990年製作の映画)
3.4
映画でも作っちゃう?的に自由に撮ったような作品。バブル真っ盛りですね💰でもその分、迎合やら金儲けの色気やらが感じられず(なんか面白い事できないかな)と純粋に模索する様な遊びゴコロが窺えます

草野球チームの監督(元ヤクザ)が刺されたので、事務所に殴り込むべく冴えない男(一般人)が沖縄まで拳銃を調達しにいくロードムービー。米軍ルートで銃をゲットしようと、現地の凶暴なエキセントリックヤクザと一緒に行動する内にナヨナヨ男は肝が据わってくる…ちょっとしたジュブナイルでしょうか🤔

ちょいちょい入れてくる 「原因→結果」のジャンプにはついクスリと笑ってしまうんですが、バイオレンスシーンは本気で痛そうだしシツコイし女性も容赦なく殴るし…何度も繰り返されれば徐々に青ざめる。漫才でボケの人が張り倒されると観客はみんな笑うけど、それとこの暴力は紙一重なんだぜ?と言わんばかりです

ズコー必至のクソ陳腐なオチにはカチンときますが、何と言うか…誰かのマネじゃなく独自のセンスを出そうとしてる感じがとても良かった



景色や標識など「東京」「沖縄」を指し示すものが分かりやすく映ります。基本的に順撮りでやってるという話ですし、撮影も実際に行って帰ってきたのでしょう。派手なクライマックスはちゃんと届けてなかったもんだからご近所さんに通報されて大騒ぎになったんだそうな

そういや何かのテレビで喋ってました。北野たけしって一字一句セリフを決めて暗記させるのではなく、大体のニュアンスだけを伝えて言葉選びは役者に任せてるんだとか。そういうスタイルって棒読みにならないし人物がちゃんと生きてて良いですよね💮
まぁ…出演してるのがタケシ軍団の人ばかりなので、結果「コノヤロー」と「バカヤロー」ばかりになってしまってますけど

昔は退屈でしかなかったタケシ映画が少しは良く思える様になってた自分にショックです
ショウコ

ショウコ