場面転換でのワイプ、ロングショットの多用、クリーチャー造形、大河ドラマ的な世界観など、スターウォーズやロードオブザリングといった作品からの影響をビシビシ感じる(橋本環奈演じるキャラクターの立ち位置はR2-D2やC3POやイウォーク族を連想させる)が、日本でこれほどまでの規模と予算をかけて文字通りの超大作を、ここまでのクオリティで仕上げたことがまずは称賛すべき快挙である。
特に一人二役を演じた吉沢亮のクールビューティー具合と、対照的に山崎賢人の単細胞だが熱く憎めないキャラクターは、それぞれのキャリアを大きく更新するベストアクト。もはやブロマンスにも近い関係性、さらにはスピードと重さを感じさせるアクション場面のメリハリの効いた見せ方含め、見どころは満載で飽きさせない。
また混乱ののでそれぞれの思惑が渦巻く中で、ある意味で現代の若者の代表として山崎賢人が単純かつストレートな言葉で置き換えてくれるからこそ、時代を超えてど直球に胸に響く普遍性を獲得しており、このあたりのキャラクター配置も実は巧みに考えられており関心する。