じゅーけん

キングダムのじゅーけんのレビュー・感想・評価

キングダム(2019年製作の映画)
3.8
原作はかなりかなり面白いという話は知っている。
某バラエティ番組で取り上げられて話題になったときから気にはなっていましたが、なんとなぁ〜く絵が好みじゃなく(原作ファンの皆様ごめんなさい)今の今まで迷いながらも敬遠してきました。

そんなところで実写映画化の話。

個人的にマンガ原作の実写化は、原作に触れていない人の入門編という位置付けが良いと思っている。
いろんな制約がある中での製作は、何かしらカットされたり、設定やストーリーさえも変えられたりすることもあったりする。何より原作キャラと演者とのギャップが、原作を知る側からすると違和感でしかないことも少なくないからである。

そういった意味では、原作に興味を持ちながらも、触れることに迷っていた私には渡りに船でした。


ズバリ!マジおもしろい!(^^)

歴史物は結構好きです。中国史も三国志が大好きなので嫌いじゃありません。
史実を題材にし、そこに脚色した作品というのは何気に大好物です(^^)
史実の裏、実は…的な展開だったり、こういうストーリーだったらとかの、正史として伝わってる話の隙間や謎に新たな浪漫を差し込んでくる形、「こういう見解もあるかも」とか思えるワクワク感がたまりません。
「キングダム」も一種のそういう類ではないでしょうか。


さて、映画としての感想ですが、
日本人製作の中国舞台の作品なのに、かなりのクオリティの高さに驚きました!
王宮シーンや広大な大地などの壮大なスケールはまさに中国を彷彿とさせ、日本人キャストなのにという違和感も無く、すんなりとその世界観に入り込めました。

キャストは特に良かったのではないかと思います。
この作品の雰囲気や物語の展開における役柄としてのキャラに、ほとんど違和感を感じませんでした(^.^)
俳優の皆さんは入念に役作りをされたんではないでしょうか。
(原作知らずなので信憑性薄めかもです/笑)

主役の山﨑賢人はもちろん、特に挙げるとすると、吉沢亮が良かったように思います。
二役の演じ分けはもちろんですが、まとっている王的オーラがすごく自然に見えたし、その存在感がかなり光ってました。

そして、大沢たかお。今までの役者イメージを破った雰囲気を醸し出し、これはかなり原作キャラに寄せているんだろうなと感じました。役柄として、三国志で言うところの呂布のような圧倒的感も出ているところは流石とすら感じました。

さらには、長澤まさみに本郷奏多…挙げ出せばキリがない(^^;)
皆んなそれぞれのキャラが立っていて、この壮大な物語に深みと厚みを彩っていました。

そして、アクションシーンも秀逸!殺陣の華麗さやスピード感は日本作品ならではではないかと思います。

歴史物作品として良く出来ていたし、予備知識の少ない私でも物語がわかりやすくまとめられていて、映画作品としてもかなりの良作と言えるのではないでしょうか。

壮大なスケールと圧巻のアクション。歴史物エンターテイメントとして申し分なし!
そして、最後にそれらを全て包み込むような荘厳なエンディング曲。
歴史的重厚さや光り輝く未来と夢の果てを思わせるような曲はこの作品を象徴するに相応しく、さすがのONE OK ROCKとニヤニヤしちゃいました(^^)

エンドロールの最後まで満足を堪能出来た作品でした(^^)


物語とすればまだまだ序章でしょうから、この先の展開、そして続編に大きく期待をしてしまいます(^^)


実写化が成功か否かは原作ファンの方々に委ねるとして、とりあえず確実に言えることがある。

「原作読みたくなった(*´Д`*)」