凛

葬式の名人の凛のレビュー・感想・評価

葬式の名人(2019年製作の映画)
3.5
完成披露上映会@新宿バルト9
前田敦子・高良健吾・樋口尚文監督
『苦役列車』以降3度目の共演。
関西弁にはとても苦労したよう。高良健吾は朝ドラでも関西弁だったので、引き受けた理由が関西弁だったから。苦手意識が無くなったか。
どういうジャンルか分けるのが難しい映画。

大阪の茨城高校が舞台。卒業生の川端康成の小説をベースにしたファンタジー。
茨城高校の校舎、行事、生徒、近隣の店と地域密着作品。
高校の同級生の不慮の事故死で集まる旧友達。風変わりなお通夜を営む流れになり、遺体を高校へ運ぶ。。

人の死を扱っているのに不思議と悲壮感が無く、旧友達の彼への思い入れで哀しいけど明るく送ってあげようとする。
話をするうちに彼の人となりが明らかにされていくが、そのまま終わらないで、突然ファンタジーの世界に入り込んで、これは夢なのか何なのか観ている方も混乱する。
川端康成の小説のキャラクターが登場したり、かなりシュールな空間。

前田敦子は初のママ役。実際にママだけど、子供が小学生なのでちょっと大きいかな。親子感は良かった。
高良健吾は珍しく人を殺したり自分が死んだりしない役。ムードメーカーで人懐こくて、『横道世之介』のような温かさがあった。
凛