ほとんどの人々は、小さな環境の中での好き嫌い,それがままならない日常を送り続けているのかもしれない。
仮出所中の元囚人であるクリスは18歳から時を留めたように20年後の町へと戻ってきた。
そこから始まる邦題通りの『不都合な自由』
過去を共にした弟テッドや、早期出所を手助けしたクリスの元教師キャロルと, その娘で高校生のヒルディ。
クリスが人生を取り戻すために必要な愛や友情はまた、原題の”Outside In”だった。
自分の表出されない我が儘に辟易した時に繰り返し鑑賞しちゃう作品。
どうしようもない程 クリスとヒルディにシンパシーを抱いちゃって、演じたジェイ・デュプラスとケイトリン・デヴァーが大好きになった逸品。
今回、リン・シェルトン監督の訃報を受けて…
彼女が初めてジェイ・デュプラスに会った時「彼の"透明さ"に非常に驚き、心を吹き飛ばされ、彼のために作品を作りたいと思った」そう。
大人の女性であるキャロルには気持ちが及ばずにいたけど、この逸話で解った気がする。
手を伸ばしたくなる相手って、自分の必然性から出会うのかもしれない。
彼女の作品すべてに会いに行こうと思う。
