さっこ

斬、のさっこのレビュー・感想・評価

斬、(2018年製作の映画)
3.5
①塚本晋也
なんと言ってもあの塚本晋也が時代劇を撮ったならどーしてもワクワクしてしまう。
前作、「野火」は
戦争の残酷さと塚本晋也の作風がマッチして、グロいんだけど、戦場の悲惨さが伝わってきた。
塚本晋也の最高傑作になったと思います。



②期待した
で今回は時代劇。
塚本晋也がチャンバラ撮ったら、すごい人体破壊シーンになるはず。
またチャンバラなんて言われて様式美と化して久しいですが、現実に真剣で殺しあうことってのはとても残酷なこと。
つまり今回も塚本晋也の作風とマッチする題材ということだ。絶対すごいことになるはず。
「椿三十郎」以降、進歩せず?テレビは血も出せないし様式美となったチャンバラのついにその先が観れる!



③で、本作
期待していたグロいけどリアルな殺陣ってのモノが確かにある。
最初の決闘シーンとかすごいリアリズム。
最後の決闘時に塚本晋也が替えの草履と竹製水筒、それから風呂敷包みの旅荷を下ろしてから静かに刀を抜いて構えるところとかもリアル。
あるいは内臓とか断面図とか(一瞬だけ映る感じ)。
だけどもっと!もっと見たかったんですよね。
「野火」はもう勘弁ってくらい見せてくれたしね。



④ストーリーは
単純に言うと人を斬れないサムライが人を初めて斬るまでの話。
ヒロインとの擬似セックスシーンとか良かった。
でもラストがモヤる。
山の中を追いかけっこってのがイマイチ絵として締まらないし、さらに間延びしてる感じで最後の最後で退屈に感じてしまった。
最終的に決闘がすごければなんの文句もなかったんだけど…。



⑤中村達也サイコー
あとは中村達也が中村達也として出演している感じ。オレのイメージする中村達也はあんな感じ。気のいいところもあるんだろうけどマジ怖い。超不良。
さっこ

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