塚本監督の世界は、いつも言葉でアウトプットできない。
私に語彙力がないのもありますが、それよりも画面から感じたものを、自分の中で上手くまとめることが出来ないんです。
胸の中に頭の中に低く広く沈むように広がっていく感情まとめることが出来ない。
それは鉄男の頃から変わらない。
(あれも未だにレビューを書けていない)
ストーリーとしては、そもそもあのイキがってたガキンチョが悪いわけで、向こうは仇討ちに来たわけで…え？こっちが正義感振りかざすのおかしくない？
でも、仇討ちなんてそんなものかもしれない。憎しみは憎しみしか生まない。
序盤の、みんなで竹とんぼするシーンがとても優しくて、後から思い出すと苦しい。
腕は立つのに斬れない杢乃進。
江戸に急がねばならないはずなのに、杢乃進にこだわり、彼を目覚めさせようとする澤村…この辺から完全に塚本ワールド。
いつかまともに塚本作品のレビューを書ける日は来るのだろうか…。
それでも観続けてしまう。
それが塚本晋也の魅力なのかも。
