かもしか

斬、のかもしかのレビュー・感想・評価

斬、(2018年製作の映画)
3.0
今まですべての武士が当たり前のように命を懸け、
刀を抜き、そして斬りあうものだと受け止めていた。
斬られる前に斬る。それが武士の世界、そう思っていた。
しかしこの映画は違った。
殺されたくはないが、斬りたくもない。
それでいて剣の腕は立つ。
武士の世界では考えられない近代的平和な考え。
人を斬ることへの恐怖心、それは今の時代では人間らしく映るが、
武士としては恥でしかない。
その葛藤と苦悩が描かれていた。
刀を捨てることも、斬ることもできず、差し続ける苦しみ。
優しさは己に刃を突き付けることになる。
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