斬、の作品情報・感想・評価

斬、2018年製作の映画)

上映日:2018年11月24日

製作国:

上映時間:80分

3.7

あらすじ

「斬、」に投稿された感想・評価

ryac

ryacの感想・評価

4.4
刃物怖っ!暴力怖っ!人間怖っ!

ある種ワンシチュエーションものの範疇に入るのかな。登場人物は必要最低限のみ、場面の移動はほぼなし。
池松壮亮演じる主人公の葛藤、それを取り巻く周囲の人々のみにあえて焦点を絞った作品。
登場人物の台詞が普通に現代的だったり、デジタル感を露骨に感じさせる画面の印象など、一見リアリティを損なってしまいそうな演出が妙な具合に作風の不穏な印象を引き立てていて、より良いものにさせていた。流石は塚本映画。

『鉄男』的なメタルパーカッションのBGMをはじめとして、木剣同士がぶつかり合う音、打撃音などの音演出が凄い。
なにより刀を握ったときのギチギチギチ……って感じの金属音に掻き立てられる緊張感が半端なくて、今の時代でも全く新鮮な殺陣のシーンを撮れるんだと感心。
ある意味ファンタジックだったり、スタイリッシュに描かれることも多い刀(そういうのも大好きだけど)を、あくまで徹底的に殺人のための道具として扱う本作。切られたあとの傷跡を明確にはっきりと映すことで、よりそれの痛ましさが強調されていた。

ゴロツキとのやり取りとその後の顛末は主人公に感情移入していると本当に不憫。あまりのいたたまれなさ、やるせなさに胸が痛む……
暴力の連鎖を断ち切ろうにもそう上手くいかない、現代の寓話ともとれるテーマを感じた。

80分の映画なのに視覚的にも精神的にも魂をゴリゴリ削られるような……めちゃくちゃパワーを感じる作品でした。
斬ること、の意味とは。

宮本から君への2人は、この作品でも一緒だったんだ。
ナポリ

ナポリの感想・評価

3.8
うーん好き
主人公の価値観、葛藤の描き方が現代っぽいなと思ったら塚本監督もそういう風にも取れる様に狙ってたのね
ペイン

ペインの感想・評価

4.0
ギレルモ・デル・トロの昨年の年間ベスト10にも入っていた我らが世界の塚本晋也監督新作。

この間観たばかりの「宮本から君へ」主演コンビがまた観れて胸熱だ!

「時代劇」という型を取りながらも、アンチ「時代劇」とも捉えられる本作。(※実際に監督がインタビューで「七人の侍」に対する批評性を込めたとも言っていた)


斬った先に、暴力の先には何があるのか?…あの暗雲立ち込めるラストシーンがすべてを物語っているだろう。


ジメジメとカビが生えてきそうなほど暗い作品ではあるのですがw、「野火」以降の塚本晋也監督のキレッキレぶり、ストイックぶりに私は完全に魅了されてしまっています。刀の擦り切れる“音”、石井忠さんが手掛ける劇伴の“音”、とにかく“音”に痺れるのでよく耳を澄まして観て欲しいです。


私は断固、本作の支持派です。
感想おわり。
映像は綺麗でした
首絞めシーンくそエロい

終わり方好き
k2

k2の感想・評価

3.3

【あなたが仇をとって!】

武士に憧れる弟を無惨に殺された「ユウ」は泣きながら叫んだ。。。
若き浪人の「モクノシン」に。

しかし、彼は「木刀」では腕が立つが、
「本身」を抜く事が出来なかった。


ーーー彼のバックボーンが語られないので、勝手な解釈ですが。。。

あの幕末の動乱の時代には、彼はナイーブすぎたのか。。。

ーーー現在の我々のように。

太平の時代が長く続いたからだろう、若い彼は人を「殺める」事を受け入れず、
「血の報復」も拒んだ。

ーーー今の時代を投影している。。。



【てんとう虫は、上へ上へ。。。
登り詰めたら、飛び立つ。】

ーーー彼は、あの、「二つ星てんとう虫」のように、何処を目指して飛び立つのだろう。


しかし、あの「二つ星」は草木の上ではなく。。。
そびえ立つ大樹の根元をまださまよっていた。





「池松壮亮」と「蒼井優」の共演に目を奪われDVDを手に取りました。
しかし、「サワムラ」を演じた塚本晋也監督の「作品」でしたね。これは。。。(笑)
Keitan

Keitanの感想・評価

3.5
塚本晋也監督の初の時代劇。
久しぶりに同監督の作品を見たが、相変わらず塚本ワールド全開で、見ている間ずっと息苦しい緊張感のある映画だった。
80分と割と短いながらもお腹いっぱい。池松演じるとにかく腕の立つ浪人が人を斬斬るのか、斬れるのか、を問われる物語。
そして最後に彼が決断するのは?殺陣も血がドバドバの迫力で役者の演技も凄まじかった。ラストの蒼井優の嗚咽が耳を離れない。
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