カタパルトスープレックス

好きだった君へのラブレターのカタパルトスープレックスのレビュー・感想・評価

3.5
とってもカワイイ😍10代の恋愛映画です。荒んだ気持ちを🌟🌟🌟すっかりキレイ🌟🌟🌟にしてくれる映画です

よくよく考えてみるとティーンの恋愛ものって好きなんですよ。意識して積極的に観るわけじゃないのだけれど、気がついてみたら好きだったみたいな。アメリカ映画なら『JUNO/ジュノ』や『ブックスマート』とか、台湾映画なら『あの頃、君を追いかけた』とか、韓国映画なら『猟奇的な彼女』とか。恋愛ものじゃなくても最近なら『エイス・グレード』とか『ミッドナインティーズ』とか。ポンポン好きな映画の名前が出てくる。逆に言えば「斜に構えて社会に不満を持っているヒネくれたガキの映画」はあまり好きじゃないかもです😅。『殺さない彼と死なない彼女』とか。「イキり系」「拗らせ系」は昔からたくさんあるから。

本作はズキューンとカワイイ、素直な女の子の恋愛映画です。母親と幼い頃に死別した三姉妹と父親。ララ・ジーン(ラナ・コンドル)は真ん中の二女で高校二年生。恋愛小説が大好きで、好きな男の子がいても脳内恋愛ばかり。これまで好きだった男の子にラブレターを書いて気持ちを文面にする。でも、そのラブレターは送らずに大切にしまっておくような女の子です。しかし、その送らなかった保存用ラブレターが好きだった男の子たちに送られてしまいました。さあ、どうする?と言う話です。

ストーリーは凡庸なのですが、キャラクター設計がとてもいいです。完全にキャラ設計の勝利ですね。脳内恋愛が得意な設定は『勝手にふるえてろ』に近いですが、松岡茉優が演じるヨシカよりララ・ジーンの方がずっと明るくてカワイイです。『勝手にふるえてろ』は男子が全員キモチ悪いですし...

お母さんが韓国系で、ララ・ジーンが一番アジアンなDNAを受け継いでいる感じが最近の「ダイバーシティー」を意識した作りになっています。これが良い作用となっています。アジア系の女の子はクラスで「イケてる」グループにはあまり入りません。でも、センスはいいララ・ジーンのキャラクターにはぴったり。シャイなところもアジアっぽい。長女のマーゴット(ジャネル・パリッシュ)のお姉さんっぽさや、末っ子のキティ(アナ・キャスカート)の末っ子っぽさもいい。そして、男の子たちも全員いいんですよ。基本的に悪い人は一人も出てこない。ホノボノ😆しかない!登場人物の中で唯一大人のお父さん(ジョン・コーベット)と娘たちの距離感も素敵。

ちなみに、この映画で登場するヤクルト。この映画がきっかけとなって一時期スーパーマーケットで品切れ状態が続いたそうです。