なんで竹内まりやの歌って、聴いてると涙が出てくるんだろう?
山下達郎はファンクラブにも入って、数十年ライブにも毎年通っているけれど、まりやのライブは行けてなかったので、スクリーンで見るのが初めて。
まず感じたのは「なんてかわいい60代なのだろう!」ということ。私より5つも上なのに、体型も変わらずかわいいまま! 歌声も若々しいし、まりやもある意味バケモノですな。
近年行われた3つのライブからのアンソロジー形式で進むが、元々多作ではないだけに、全ての楽曲が耳馴染みのあるベスト盤的ライブだ。
「家に帰ろう」「駅」「カムフラージュ」…
懐かしくていろんな時代がまぶたに浮かぶ。
「人生の扉」、ラストの「いのちの歌」は聞くたびに涙が出る。こんなにも「老いること」をポジティブに捉えた詩は他にはない。
デビューの頃、ラジオから流れてきたまりやの歌声を伊東ゆかりだと勘違いして「なんで伊東ゆかりがこんな若いポップス歌ってるんだ?」って思ったのが、まりやとの最初の出会い。
最初はアイドルとしてデヴューした歌手が、ここまでシンガーソングライター(死語?)として大成したのも竹内まりやだけだろう。
何年で何枚アルバムを出す、とか普通の契約じゃなく、自由に音楽を作ってはその時々でアルバムという形にできる、ミュージシャンとしてはおそらく理想的な音楽との関わり方が出来てきたのも、良き伴侶「山下達郎」がいてこそだろう。
「人生のパートナーであることはもちろんですが、いわば『Best of Best Friends』」
山下達郎をそう呼ぶまりや。
本当に羨ましい、最高のカップルだ。
作品内では達郎のコメント、達郎とのアカペラデュエットも聴かせてくれて、お二人のファンの私には感動ものだった。
特にラスト、まりやの実家近くの出雲大社で撮られたシーンは、つい先日訪れたばかりだったのでさらに感動した。
2週間限定上映につき、気になる方はお早めに。
(上映開始2日でパンフレットが完売。転売屋が暗躍しているようで腹がたつ!)