初恋の甘酸っぱさの影に潜む死の香り。懐かしい気持ちに浸る1作。
街の小さな映画館にて鑑賞。
正直赤毛のアンの原作とはかけ離れているが、これはこれでいいと思う。プリンスエドワード島の魅力に関してはもう少し描いて欲しかった気もするが。
アンが初めての恋という感情に戸惑いつつ、友情のバランスに揺れる。観ているこちらも甘酸っぱくてくすぐったくなるしなんだか懐かしい気分になった。
アンとギルバートの関係が可愛かった。テストの点数のシーンやみかんや黒板のシーンが好き。
衣装やヘアスタイル、内装も凝っていて可愛かった。
こんなふわふわした空気感の中で際だつのが微かに近づいてきた死のにおいや老いの足音。新たな出会いとひたひたと忍び寄る別れの対立でどちらもが際立つ。
クスッと笑えるシーンもあり、キュンとするシーンもあり、しんみりするシーンもあり。
次回作も観れたらいいなぁ。