いずぼぺ

ヘイト・ユー・ギブのいずぼぺのレビュー・感想・評価

ヘイト・ユー・ギブ(2018年製作の映画)
4.0
私は自分の権利を親から教わったことはない。
自分では変えようのない属性、性別人種家庭環境において生活するなか危険を感じたことはない。
また、自分の属性で不当な扱いを受けたと感じることは少ない。
これはとても幸せなことだったのだ。拳を振り上げて自らの尊厳を主張しなければならない場面がなかったことはとても幸せなことだったのだ。
それを思い出させてくれる力強いメッセージの作品だった。ただし、エンディングがまるっと収まった感が永遠に近いほど長く解決困難な問題をわかりにくくしてしまっている。

スターの両親はいくつかの矛盾を抱えながらも、子どもたちの教育に重きをおいていた。教育は将来の成功や安定のためのものと捉えがちだが、本来は自分の権利を守り生命をまもり自らを心身ともに豊かにするための基礎だと思う。
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