ShojiIkura

劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデンのShojiIkuraのレビュー・感想・評価

3.8
 息子娘3人が「鬼滅の刃」よりも観たいとそれぞれで観に行っていて、気になって「映画の日」のタイミングに観に行ったアニメ映画。まず「京アニ」の映像美が圧倒的!風に舞う手紙が、架空世界の美しい風景に誘い、強い風、激しい雨、透き通る海など表現してくれる。(ドルビーシネマで観てよかった!)そしてストーリーは、TVアニメの時代から数十年後に、かつて「ドール」が存在した、という話から始まり、「言葉では伝えられない気持ちを手紙に込める」というテーマで冒頭の問題も最後には回収される。激しくこころを揺さぶられる場面が多いが、ヒロイン・ヴァイオレットの丁寧な言葉遣いが、誠実さをまとい、「誰も悪くない」安心感で落ち着かせる。
 3人の子どもの親としては、子どもの死と「お父さん、お母さんの子どもに生まれてよかった」という言葉には涙をこらえねばならなかった。映画を通して、思いを伝える方法として言葉を綴る努力をすべきと痛感させられた。
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