カツマ

TAU/タウのカツマのレビュー・感想・評価

TAU/タウ(2018年製作の映画)
3.5
『HER』や『エクスマキナ』のように、AIとの交流を描くことでSF映画を他のジャンルと融合させ、全く新しい形の近未来的な作品を生み出すケースが増えてきた。HERならばラブストーリーとの融合、エクスマキナはラブ&スリラーといったところか。この『Tau』はAIとの交流に密閉空間からの脱出劇という要素を付加した、シチュエーションスリラーとの融合作品!
キャストが非常に豪華で、『イット・フォローズ』のマイカ・モンローと名優ゲイリー・オールドマンが共演!しかし、ゲイリーはどこにも見当たらない、と思いきや、そう、何と彼は声のみの出演。ゲイリーの声を持つAIならば、確かに親近感が持てそう?

スラム街で金品を売り捌きながら日々を生きてきたジュリアは、突如何者かによって襲撃され、目が覚めると見知らぬ場所に監禁されていた。その牢獄のような場所ではAI実験が行われており、ジュリアはその被験者として拉致されてしまったのだ。何とか檻の中から逃れようとするジュリアは、他の被験者と共に牢獄を破るも、殺戮ロボットによって彼女以外の被験者は惨殺。その部屋はTauというAIによって管理されており、ジュリアは再び監禁されてしまい・・。

AIが感情を持ったならば、もうそれは人間と呼んでもいいのではなかろうか。学習するAIことTauはあまりに人間らしくて、それはもはや違和感を覚えるほどにSF的だ。
ジュリアを誘拐した研究者アレックスの監視体制の甘さと、あっさり反撃を食らう危機感の無さは全くもって現実的ではないが、その詰めの甘さが無ければ絶対に成立しない物語だった(笑)

こちらもNetflixオリジナル作品。スケールは小さいため映画館で見るよりも、小さな画面で見るには最適。マイカ・モンローの美しさと、ゲイリーの渋声を堪能するための映画とも言い替えられますね(笑)
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