それぞれの再生の物語。
震災の地を舞台に
自分を見失って自己否定型の郁男は凄まじい程のクズっぷりを見せますが、
根底にある優しさが滲み出ていて
クズな行動とあの優しい声とトーンの対比が絶妙なバランスだった。
香取慎吾さんの代表作になるでしょう。
その力を引き出した白石和彌監督はやっぱり素晴らしい監督でした。
もうやめよーよ、とかやめて〜！とか
手を伸ばしたくなるシーンが沢山あって、とても疲れて胸が苦しくなりましたが、
バイオレンス作品なのに何故か泣けてくる優しさが感じられました。
理不尽さやクズっぷりの中でも人の圧倒的な優しさに涙しました。
ラストには震災の地と共に再生への希望が持てる素晴らしい作品だと思います。
脚本、映像、演技力、静かな音楽と音、何れも素晴らしい！
これは日本アカデミー賞いけるんじゃないでしょうか。
