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凪待ちのMKのレビュー・感想・評価

凪待ち(2019年製作の映画)
3.8
香取クン、というよりは白石和彌監督ということで鑑賞。
彼女が名前を知らない鳥たち?と同様にズシンとくる映画だった。

結局振り返ってみるとこの男の過去は語られていなかった?

震災で津波で大切なものを失った人、居場所をなくした人、そんな人たちに寄り添いながらギャンブルに依存しているのか、陶酔して現実逃避しているのか…
そして取り返しのつかない過ちに苦しめられるなか再びギャンブルとアルコールに没入していく…

凪って言葉、前からなんとなく好きだったんだよなぁ。遠野凪子もだけど 笑。

波の立っていない海の穏やかな様子…それって自分じゃどうにもならない、周りの環境と時間が作り出していく状態。
でも想像しただけて穏やかでとっても綺麗な情景が浮かんでくる。

映画も自分じゃどうにもならない運命とか環境に翻弄される男が次第に落ち着きを取り戻していく感じ。
どうしようもないクズ野郎だったけど、自分も含め大差ないのかなぁ。

でも救ってくれる環境とか少なからず支えてくれる人がいることに気づかされる映画だった気がする。

人間怖いって昨今だけど捨てたもんじゃないとちょっと思えた。
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