垂直落下式サミング

将軍家光の乱心 激突の垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

将軍家光の乱心 激突(1989年製作の映画)
3.5
オープニングのキャスト&スタッフクレジットが重厚な時代劇っぽくない丸こいフォントなので、いきなり肩透かしを食らう!降旗康男監督50歳前後の時の渾身のロックンロール時代劇だ。軽快かつ重厚な佐藤勝の映画音楽と、突然のアルフィーによるアンサンブルのミスマッチめいたアトモスフィアに打ち震える。
お話はわりと添え物なので、JACのアクション・スタントをみせるプロモーションムービーとして認識するのが正しいんだろう。俳優も若く、キビキビと演じるアクションのなんと素晴らしいことか。この頃はまだ馬もたくさん使えたのか、エキストラも含めて予算を贅沢に使ったシーンが満載。最近の時代劇は落馬はあっても馬を転倒させるシーンがないのでガックリくる。馬なんて転ばせるものだ。
味方の死に様がかっこいいんだな。仲間のために全員が役に立って死んでいくのがいい。頭部が首から離れ弾け飛んでいる様子をしっかりと描写した爆発四散シーンは、織田裕二のベストアクトだ!