ReiKitayama

ドクター・スリープのReiKitayamaのレビュー・感想・評価

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)
3.2
苦難や痛みが自らの生気を高める。それが"成長"だ。

2013年に発表されたスティーブン・キングの「ドクター・スリープ」原作をそのまま実写化したわけではない。本作は1980年に実写化されたスタンリー・キューブリック監督の映画版『シャイニング』の要素も取り入れられ、1977年に発表された原作小説「シャイニング」の40年後を描いた続編にあたる。超能力少女、吸血鬼に続き、幽霊屋敷を題材にした“モダンホラー”と言われる類で、それを現代風に蘇らせたとされスティーブン・キングの手法が評価されている。痛みとか苦難ってネガティブに捉えられがちだけど、背が伸びるにつれて痛みが伴う"成長痛"の様に、キューブリック監督の『シャイニング』とは違い、逆に本作を観てると"痛みが生気を上げる"というセリフには納得がいった。それこそキングの求めた"成長痛を取り入れられる自己犠牲のヒーロー"である自分を投射した姿だった。
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