このレビューはネタバレを含みます
『シャイニング』のときのようなザ・ホラーという感じではなかった。SFサスペンスに、ホラーを高級フレンチのお皿に縁取られる謎のソースみたいに添えた具合だった。
超能力の効果がかなり理解しやすくは描かれているので、そこが良い点ではある。逆を言うと、超能力の内容がイマイチ理解しにくく描かれている『シャイニング』と比べると、難解さという点で物足りなさはあった。
壁にかかっている絵画のメタファーとか、カーペットの色の反転とかの不気味さや不穏さを必死こいて探しながら観たけれど、今作にはないような気がする。
ただ所々で、前作を思い出させてくれる亀甲柄のカーペットや斧、タイプライターが登場したり、ジャック・ニコルソンの時みたいに足を怪我したダニーが斧を持って追いかけるシーンは良かった。
タイトルも話の半ばで回収、Doc.はダニーのあだ名、Sleepも色々あった。死が迫る患者を安らかに眠らせること、休眠状態にあるあのホテル、ダニー自身もそのホテルで眠りにつくこと。
続編というより、オマージュというほうがしっくりくる。237