ユースケ

ドクター・スリープのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ジャック・ニコルソンがオノを振り回しながら顔芸を炸裂させたオーバールック・ホテルでの惨劇の40年後を描いた【シャイニング】の続編である本作は、トラウマ持ちのアル中おやじになってしまった超能力少年ダニー(ユアン・マクレガー)が、超能力少女アブラ・ストーン(カイリー・カラン)をパダワンに迎え、超能力を持つ子供を狩る巨乳のローズ・ザ・ハット(レベッカ・ファーガソン)率いる不死族=真の絆(トゥルー・ノット)と白目&鼻血で超能力バトルを繰り広げる中二病全開のスタンリー ・キューブリック監督の【シャイニング】の皮を被ったニコライ・アーセル監督の【ダークタワー 】。

みどころは、腐りかけの老婆、エレベーターから溢れ出す血の洪水、惨殺された双子の少女など、スタンリー ・キューブリック監督の【シャイニング】へのオマージュの数々。
特に、シェリー・デュヴァルが演じたダニーの母親のウェンディを完全再現したアレックス・エッソー、扉に書かれたREDRUM (赤い羊)から鏡に映ったMURDER (殺人)を逆転させた鏡に映ったREDRUM (赤い羊)から黒板に書かれたMURDER (殺人)、そして、【シャイニング】のオープニングを完全再現したオーバールック・ホテルへ向かう車の空撮にはシビれました。

更に、オーバールック・ホテルの亡霊たちを封印するダニーの頭の中の箱が登場した時点で予想はしていましたが、巨乳のローズ・ザ・ハットにオーバールック・ホテルの亡霊たちをぶっかける【貞子vs伽椰子】の「怪物には怪物をぶつけんだよ!」展開は必見。
原作にはないお酒の誘惑にダニーは負けませんでしたシーンも追加し、スタンリー ・キューブリック監督の【シャイニング】のラストとスティーヴン・キング監督の【シャイニング】のラストを絶妙にブレンドし、全ての観客を納得させたマイク・フラナガン監督の手腕に拍手。

とりあえず、あまりの中二病っぷりに面食らわないようにスタンリー ・キューブリック監督の【シャイニング】と合わせてニコライ・アーセル監督の【ダークタワー 】とローレンス・カスダン監督の【ドリームキャッチャー】を見てから映画館に向かいましょう。
ついでに、【スター・ウォーズ】のプリクエル三部作を見ておけばユアン・マクレガーのキャスティングと師弟関係(師匠のディック・ハロランと弟子のアブラ・ストーン)にニヤニヤが止まらなくなると思います。

人間の死を予見する超能力を持った猫が可愛かった。