氷雨水葵

ドクター・スリープの氷雨水葵のレビュー・感想・評価

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)
3.5
2023年リライト23本目

再鑑賞

◆あらすじ
40年前の惨劇を生き延びた少年ダニーは、心に傷を抱え孤独なまま大人になっていた。

忘れられないトラウマ、終わらない悪夢、そして次々と起る児童連続失踪事件。

そんなある日ダニー(ユアン・マクレガー)は、謎の少女アブラ(カイリー・カラン)からのメッセージを受け取る―――。

◆感想
特に理由はありませんが、久しぶりに本作を再鑑賞。映画館で観た当時よりも退屈じゃなかったのは何でやろう?笑

『シャイニング』はもっとホラー色強かったけど、本作は能力者同士の戦い(大げさ)がメインなのでサイキック要素のほうが多いです。『ミスター・ガラス』やアベンジャーズ、そこらへんの能力者バトル映画が好きな人には刺さるかも?なんて言ったって、人が持つ特殊能力’’シャイニング’’を食べる、人なのかわからない者たちとのバトルなんですよ。

まぁ前半は退屈だけど、後半以降は急に面白くなるし、懐かしいあのホテルも登場し見応えありかと。お馴染みの、湖に浮かぶ小島のショットにあの音楽、双子ちゃんも登場し、ホテルのなかの雰囲気はすべてがそのまま。ジャック・ニコルソン似のバーテンダーに、ヨボヨボおばあちゃん、赤いエレベーターから大量の血などなど、正統続編らしいシーンがちらほら。斧でバキバキにした扉からユアン・マクレガーが覗くとは思わなかったぞ?レストランのバーで話すダニーとバーテンのシーンが好き。ゆったりと2人の時間が流れていて、カット割りも好き。
ただ、個人的にはスタンリー・キューブリック監督のセンスを随所に感じられる演出がもっと欲しかったところ。『時計仕掛けのオレンジ』や、それこそ『シャイニング』みたいな不思議と美しい、面白いと感じる映像演出があってもよかったと思います。そのほうが正統続編らしいし。
個人的には、レベッカ・ファーガソン演じるローズや、カイリー・カラン演じるアブラの頭のなかの演出が好きでした。アブラはたくさんの引き出しを持っていて、ローズは大聖堂が構築されていて、ユアン・マクレガー演じるダニーも、ホテルにいた怪物たちを閉じ込める棺みたいなのをいくつも頭のなかに持っていて、こういうの何気にセンス良いって思ってしまいます。『シャイニング』観てたらより世界観に入り込めますが、予習なしでも観れるかと!
氷雨水葵

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