ハレルヤ

もういないのハレルヤのレビュー・感想・評価

もういない(2012年製作の映画)
3.4
20歳の娘を惨たらしく殺害された母親のキャシー。犯人は見つからず、やり場のない怒りと虚しさを抱える彼女の絶望と回復を描いた社会派ドラマ。

アマプラでもうすぐ配信終了という事、題材にも興味を持ったので鑑賞しました。大体は予想してましたが、雰囲気自体はやはり暗いです。

娘が殺害されるという最悪の事態に直面したキャシー。自身も気が狂いそうになるほどの苦しみ。家族との関係もギクシャク。犯人がなかなか捕まらない状況にも苛立ちが積もり、事件への執着も一層強いものになる。

結末は割とあっさりした形でしたが、その方がリアル。淡々としつつも、時折視界がぼやけたりするような映像センス。音楽にもセンスが感じられてフランス映画らしいところも伺えます。

そんな目立った作品ではないし、豪華キャストスタッフが集まった作品でもありません。でも誰もがなってもおかしくない犯罪被害者遺族の心情に焦点を当てた内容なので、それなりにメッセージ性は感じ取れます。
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