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僕はイエス様が嫌いのayのレビュー・感想・評価

僕はイエス様が嫌い(2019年製作の映画)
3.5
22歳で監督・脚本・編集・撮影をひとりでこなしたそうだけど、なんかもう、オリジナルなものができてる。力みのなさがすごくいいなって思った。

基本は男の子同士の友情物語。ユラ君が東京から越して通いはじめたミッション系の小学校で彼の前にあらわれた神様/イエス様の扱いというかみせかたが、ぜんぜん常識どおりじゃなくてシュール。さっぱりしたユーモアの小さなファンタジー。何かを信じる/信じないとか、人生の別れとか、定番テーマも構成にちゃんと入ってる。遊び心ある小ワザの効いた編集、かわいらしいロケーションの選択、やわらかい自然光のとりこみ、ミニマルな音楽の扱いなど、全体トンマナが品よく心地よく几帳面で、演出が自然体。猛々しい要素がまったくなかったことに、なんかすごくほっとしてしまった。子どもたちを追う目線から離れて俯瞰の視点にもってくラストもよかったし、次作もなかなか楽しみ。
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